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行きかふ人も又

行きかふ人も又

マカオ

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 旅の3日目はフェリーに乗ってマカオへ。ポルトガルから中国へ返還となったのが1999年。おかげでこちらも正式国名がながい。(中華人民共和国澳門特別行政区)

わずか30平方キロメートルの面積に30の世界文化遺産(22の歴史的建造物と8カ所の広場)と、たくさんのカジノ。なんだかちぐはぐだけれど、異国情緒漂うリゾート気分になれるところだった。



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香港とうって変ってヨーロッパチックな街並。色づかいが好きです。



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媽閣廟(マーコッミウ)へ向かう石畳。ここだけでなく、中心街のほうにも古くからある石畳はつづいている。



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マカオ最古の中国寺院、媽閣廟へ。こちらも正月が近いせいか、観光客ではない地元の信者の方が線香を焚いて祈っていた。



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巨大蚊取り型線香。これはなかなか燃え尽きそうもない。観音堂には、特別仕立ての超巨大線香が立てかけて売られていて、なかには2888パタカ(=約3万円)もするものがあった。



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寺院手前のささやかなお店。めずらしく呼び込みのひとがいる、さすが観光地というかんじ。



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人だかりのセナド広場を通り抜け、聖ドミニコ教会へ。1587年に建てられたポルトガル風の古い教会は、静かになら中を見学することができる。


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聖母子像、告解室、キリストの生涯を描いた絵画。美術館のよう。



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<INRI>と刻まれた銘板。 信者でなくてもイエスの磔刑像はどきどきして、なにか感じる。




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ドミニコ教会から、そのまま道なりに丘に向かっていくと、ついに見えてきた。聖ポール天主堂跡のファサード。
石段の最上部は遠景からのバランスがいいように段差が低くなっている。



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圧倒的な存在感に打たれながら、細かく細工されたひとつひとつの彫刻を眺めた。日本人キリシタンも彫刻作業に携わっていたとか。
3度も焼け落ちて、いまはファサードしか残っていないけれど、周りになにもなかった時代、この教会堂だけが、丘の上に堂々と聳えていたなんて、、想像しただけで胸が高鳴った。

(手前の赤のアーチ/けばけばしい中国のお正月飾りが、だからこそ余計にジャマくさい)



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イエズス会士によって建築されたのは17世紀はじめ頃。古い基礎部分が残っていて、年代が刻印されていたけれど、写真ではよく見えない。たぶん<1602>って書いてあった。いまはガラスに保護されて、犬猫の尿や観光客から守られていた。



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気になるファサードの裏側はこんなふう。倒れないように支えがしてあり、けっこう高いところまで登れる階段がついている。
この下には納骨堂と小さな博物館。殉教者や聖職者の骨が眠る静謐な地下空間と、美術品の数々を見て回る。


ここまでで世界遺産7つくらいかな、広場も入れたら。時間はちょうどお昼、家人の案内で美味しいと紹介されていたレストラン「佛笑樓餐廳」へ足を向けた。



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上にトンカツののったドリア、のようなもの。ポークチョップ味。ポルトガル料理なのかな、おいしい。




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スパイシーなチキンのグリルと、炒飯。インド料理を思い出すお味。
ポルトガルからアフリカ、アフリカから印度、印度からマカオへ、ポルトガル人が通った国の味が融合した、マカオ料理の味は独特で、どれもやはりおいしかった。



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エビの入ったフライと、ひき肉のコロッケ。ニュアンスで注文したわりにはまったく外れなし。
例のごとく、食事の写真は忘れてしまいがちで、たいがい手をつけてから思い出したように撮ったもの。(きたなくてゴメンナサイ) すでに骨だけになって写真を撮れなかった、ニシンのソテーは特によいお味でした。せめて料理名が思い出せればいいのだけれど。。



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マカオとえばカジノ。ひと際ゴージャスな建物があちこちに建っている。たとえ裕福になったとしても、わたしはカジノはやりたくないが。
カジノ群と世界遺産、なんともアンバランスだけれど、ちいさな特別行政区マカオを動かすには、観光客に来てもらうのが一番なのでしょう。

カジノで働くと、給料は一般人の2倍3倍だとか。だからマカオの子どもたちの将来の夢はカジノで働くことで、目下学力低下が政府の悩みどころだという。




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ふつうの店先。手前の肉を伸したものを試食で配っていて、いただく。味をつけて焼いた加工肉で、これまたおいしかった。でも連日オイリーな食事が続くと、いまいち手がのびなかった。




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これは別腹。有名スウィーツのエッグタルト。パン屋さんやターミナルやお土産物屋さんでも、何度も焼きたてをいただいた甘いお菓子。



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この後、夕方のフェリーで香港へ戻って、最後の夜を過ごす。空港やフェリーターミナルがある大嶼山(ランタオ島)から、はじめて地下鉄に乗って香港島へ。ビクトリア・ピーク目指して地図を片手に山を登った。(結局、袋小路に迷い混んでタクシーに乗ったけど)



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人、人、人。1時間待って、やっとピークトラム(登山電車)に乗り頂上へ。


しかし、この時期の香港は霧の季節。真っ白でなーんにも見えなかった。しかたがないから、疲れた足が休むまで、コンビニでビールなど買って一服してから、下りのトラムの行列に並んだ。



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伝わるかなぁ。ビル群がまるで斜めに生えてるかのような急傾斜を、帰りは後ろ向きに進む。



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おまけ。屋根なしの2階建てバス(オープントップバス)に乗ってネイザンロードを走るのも、有名な観光コース。混雑したメインストリートは渋滞気味で、期待したスリルは味わえなかったけれど、景色は最高。女人街が近いので、終わったらふらふら散策できるのがいい。


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4日間の旅程を終えて、夜遅くの便で帰路につく。『英国王のスピーチ』を観ながら。さらば香港。
無事、新千歳空港へ着いたとき、気温は-18度。さすがに冷える。香港では街の明かりが強すぎて星はぜんぜん見えなかった。家路につく車中で、空に星が瞬いているのをみつけて、なんだかホッとした。寒さといっしょに、帰ってきなぁっていう実感がわいた。


  覚書のつもり長くなっちゃった。
  サイゴまでお付き合いくださってありがとう!
 




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